居抜きの王道
その点を含め、建物と資産価値の関係について、考えてみることにしましょう。
建売住宅の多くは、木造です。
その理由は単純で、できるだけ価格を下げて多くの人に買ってもらわなくてはならないため、価格(北原価)が一番安くなる方法を選択するからです。
実際、国土交通省の資料によると、一戸建ての新設住宅着工の80%以上が木造です。
つまり、注文住宅でも、まだまだ木造が主流であろうことが、この数字から見て取れます。
木造建築そのものが脆弱で、長持ちしないというわけではありません。
神社仏閣の中には数百年から千年以上建ち続けているものもあるわけで、手入れをしっかりすれば、構造的に木造が弱いわけではないのです。
イメージ的には、海外のような石・レンガでできている家のほうが頑丈に思えますが、木造に構造的な欠点があるわけではありません。
また、ツーバイフォーと呼ばれる木造建築は、柱と梁で支える在来工法と異なり、面(壁床)で支えるものです。
一般的に、在来工法よりも耐久性にすぐれるとされます。
軽量鉄骨は一部のパクスーメーカーが採用しているもので、単純に言うと、木の柱と梁の代替に軽量鉄骨を使うものです。
壁の中に鉄骨を埋めて強度を補強したりすることもできます。
注文住宅でハウスーメーカーに依頼する場合、この工法にお目にかかる可能性は高いはずです。
また、あまり一般的ではありませんが、個人の家であってもいわゆる鉄筋コンクリートにすることもできます。
実は、価格もさほど高いものではありません。
もっとも、建物が木造か、軽量鉄骨か、あるいはRCかというのは、おそらく、資産価値を守る上での直接の関係はありません。
むしろ、そもそもの建築に際して、長期間資産価値を守ることが念頭に置かれて作られているかどうかのほうが大切です。
というのも、建物の資産価値が守りやすいのは、せいぜい最初の10年から15年くらいで、15年を超えてくると、買い手のほうが「上物を壊して新築」を意識し始めます。
20年を超えると、そのような買い手ばかりになるでしょう。
そのような買い手に、建物込みで資産として評価してもらうためには、50年、100年住む家であることを見せなくてはなりません。
ところが、多くの建売住宅では、30年経ったら壊すという作りかたしかしていません。
そのような建売住宅は、30年経っても”土地の価値”は残るという意味で、その分の資産価値は守れていることになります。
もちろん、この場合でも、最初の15年くらいは建物の価値はそれなりに見てもらえますから、たとえば次の節で見るような点に気を付けた没個性的な建物であれば、建物としての資産価値もあります。
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